このブログは「本の要約」をしない|読書を仕事に接続するために

この記事は本の内容を網羅的に要約するものではありません。
読んだ内容を、仕事や実践にどう接続できるかを考える読書ノートです。

Reading into Practiceでは、本の要約を目的にした記事は書きません。

もちろん、本の内容に触れないわけではありません。
どんなテーマの本なのか、どの視点が印象に残ったのか、仕事にどう関係しそうなのかは整理します。

けれど、このブログの中心に置きたいのは、「その本に何が書かれていたか」だけではありません。

本を読んだあとに、自分の仕事の見え方がどう変わるのか。
説明や判断、学習や実践にどう接続できるのか。
別の仕事をしている人なら、どう読み替えられるのか。

そうした、本と仕事のあいだにある思考を扱っていきます。

目次

要約だけでは、仕事はあまり変わらない

本の要約は便利です。

短い時間で内容の全体像をつかめる。
読む前に、その本が自分に合いそうか判断できる。
読んだあとに、重要なポイントを振り返ることもできます。

だから、要約そのものを否定したいわけではありません。

ただ、要約を読んだだけで仕事が変わるかというと、そこには少し距離があります。

要約は、本の内容を圧縮します。
けれど、仕事で必要なのは、圧縮された知識をそのまま覚えることだけではありません。

自分の経験と照らし合わせる。
今の課題に引き寄せて考える。
過去の失敗や違和感に名前をつける。
明日の説明や判断に少しだけ反映する。

そうした過程があって、はじめて本の内容は仕事に接続されていきます。

本を読むことと、使うことは違う

本を読むことと、本の内容を仕事で使うことは同じではありません。

読んだときには納得した。
線も引いた。
大事だと思った言葉もあった。

それでも、いざ仕事の場面になると、その知識がうまく出てこないことがあります。

これは、読書が足りないというより、接続の作業がまだ足りないのだと思います。

本の中の言葉を、自分の現場の言葉に置き換える。
抽象的な概念を、具体的な場面に当てはめて考える。
自分の経験を、著者の視点からもう一度見直してみる。

この変換がないと、本は「良いことが書いてあった」で終わってしまいます。

Reading into Practiceで考えたいのは、まさにこの変換の部分です。

このブログで分けて考えること

このブログでは、できるだけ次の三つを分けて書いていきます。

一つ目は、本に書かれていることです。

著者がどのような問いを扱っているのか。
どのような概念や視点が提示されているのか。
どの部分が記事のテーマに関係するのか。

ここでは、必要な範囲で本の内容に触れます。

二つ目は、私がどう読んだかです。

同じ本を読んでも、読み手によって引っかかる場所は違います。
私は理学療法士として働いているので、説明、支援、行動変容、技能、専門性といった視点に引き寄せて読むことが多くなります。

ただし、それは唯一の正解ではありません。
あくまで一つの読み方です。

三つ目は、仕事にどう接続できるかです。

この視点は、自分の仕事ならどこに関係するのか。
明日の説明や判断に置き換えるなら、何が変わるのか。
医療職以外の仕事なら、どう読み替えられるのか。

ここを考えることで、本の内容は少しずつ実践に近づいていきます。

読書を「自分の仕事の問い」に変える

仕事に接続する読書では、本から答えをもらうというより、本を通して問いを作る感覚が近いです。

たとえば、人の行動についての本を読んだとします。

そこで大事なのは、

「この本には、人はこう動くと書いてあった」

で終わることではありません。

自分の仕事では、人が動かない場面はどこにあるのか。
自分の説明は、相手の行動につながっているのか。
相手が変わらない理由を、理解不足だけで片づけていないか。

こうした問いに変えたとき、その読書は仕事に近づいていきます。

本は、答えをそのまま渡してくれるものではありません。
むしろ、自分の仕事を見直すための問いを与えてくれるものだと思います。

要約しすぎると、読み手の余白がなくなる

要約記事には、どうしても「この本のポイントはこれです」という形になりやすいところがあります。

それは便利ですが、一方で読み手の余白を狭めることもあります。

本の読み方は、本来もっと個人的です。

今の仕事で何に困っているか。
どんな経験をしてきたか。
どの言葉に引っかかったか。
どの場面を思い出したか。

それによって、同じ本でも意味が変わります。

Reading into Practiceでは、読者に結論を押しつけるよりも、

「自分の仕事ならどうだろう」
「自分の現場では、どこに接続できるだろう」
「自分なら、この考えをどう読み替えるだろう」

と考える余白を残したいと思っています。

医療職だけに閉じない読み方をする

私は理学療法士として本を読みます。

そのため、記事の中では、臨床、身体、説明、行動変容、学習、専門性といった言葉が出てくることがあります。

けれど、このブログは医療職だけのために書くものではありません。

理学療法士としての読み方は、一つの具体例です。
読者には、それぞれの仕事に置き換えて読んでもらえたらと思っています。

教育、福祉、トレーニング、マネジメント、個人事業、営業、接客、企画、研究。

人に説明する。
人を支援する。
専門性をもって判断する。
経験を言葉にする。

そうした仕事には、共通する問いがあります。

本を読むことで、その問いを少し深く考えることができます。

このブログで大切にしたい書き方

Reading into Practiceでは、できるだけ次のことを大切にします。

本の内容と、自分の解釈を混ぜすぎないこと。
引用は短くし、必要な範囲にとどめること。
本を読まなくても済むような代替記事にしないこと。
医療、健康、投資などの領域では、個別判断を断定しないこと。
専門性は出しても、読者を狭めすぎないこと。

つまり、このブログは「本の正解」を示す場所ではありません。

本を手がかりにして、仕事の見方を少し変える場所です。

読書を仕事に接続するために

本を読むことは、知識を増やすことです。

けれど、それだけではなく、自分の仕事を見直すことでもあります。

なぜ、この場面でうまく説明できなかったのか。
なぜ、相手は納得しているように見えて動かなかったのか。
なぜ、自分はこの判断をしたのか。
なぜ、この経験は言葉にしにくいのか。

本を読むことで、そうした問いに言葉が与えられることがあります。

そのとき、本は単なる情報ではなくなります。

経験を整理するための視点になり、
判断を見直すための材料になり、
説明を組み立て直すための手がかりになります。

おわりに

このブログは、本の要約を目的にしません。

本を読んだあとに、仕事の見え方がどう変わるのか。
自分の経験や判断に、どんな言葉を与えてくれるのか。
明日の実践に、どんな問いを持ち帰れるのか。

そのことを考えるために書いていきます。

本を読んで終わりにしない。
でも、本を仕事に無理やり当てはめもしない。

本と仕事のあいだにある思考を、少しずつ言葉にしていきます。

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